黒い街

蜘蛛の巣のような水の膜
水の彫刻はあまりに痛々しく
風に揺れながら
主は朝の前でただ佇まう

主を失った町は
言葉を失い
記憶をなくして
緑が生い茂る

黒色の服は黒色の糸から作られるんだ。
と、誰かが言い遺した事を主は思い出した。

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